Unity5: Humanoidの骨格をC#プログラムで対話的に動かす


2017.08.02: created by
2017.08.04: revised by
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前提として理解しておくべき知識


Unity5: HumanoidのBoneを局所座標系の座標軸で回転させる

実行時の動画 Humanoid2.mp4


  1. Unity5: Humanoidの骨格をC#プログラムで直接動かす 」で作成した プロジェクト Humanoid.zip を使います。
  2. 以下の説明では、Humanoid.zip を展開してフォルダ名を Humanoid2 に変更し、Unity で Open して操作したものです。

  3. プロジェクト内には Assets/Scenes/ の下に2個シーンファイルがあるはずです。 このうちの rig.unity シーンを元に、新たに rig3.unity シーンを作成して作業します。
  4. ProjectウィンドウのAssets/Scriptsで右クリック -> Create -> C# Script として C#のファイルを生成し、RigControl3 にrenameします。 さらに内容を次のように変更します。






  5. 列挙型 enum Bone を定義し、この Bone 型の変数 "bone" を public で宣言します。 こう記述することで Unity Editor の Inspector ウィンドウに表示される "Rig Control 3 (Script)" コンポーネントに "Bone" という項目ができ、 Unity Editor のプログラム実行中に操作対象のボーンを ポップアップメニューで変更できるようになります。

    Unity では HumanBodyBones.(Boneの名前) でBone を指定します。 したがって、このプログラムで勝手に定義した列挙型 Bone から、 HumanBodyBones への変換を定義する必要があります。 enum Bone型からUnityの HumanBodyBones 型へのマッピングを定義している のが変数 bodyBones です。

    列挙型の全ての要素について操作するために Enum.GetValues() 関数を使っていますが、 Enum を使うにはプログラムの冒頭で "import System;" を宣言しておく必要があることに注意しましょう。

    このプログラムでは、 各Boneの初期値に対して回転を加えるために RigBone クラスの offset(float,float,float,float) メソッドを使っています。 RigBone クラスはこのプロジェクトの Assets/Scripts/RigBone.cs で定義しています。

    RigControl3.cs
    using System.Collections;
    using System.Collections.Generic;
    using UnityEngine;
    using System;
    
    public class RigControl3 : MonoBehaviour {
      public enum Bone {
        Hips,
        Spine,
        Chest,        // optional
        UpperChest,   // optional
        Neck,         // optional
        Head,
        LeftShoulder, // optional
        LeftUpperArm,
        LeftLowerArm,
        LeftHand,
        LeftUpperLeg,
        LeftLowerLeg,
        LeftFoot,
        RightShoulder, // optional
        RightUpperArm,
        RightLowerArm,
        RightHand,
        RightUpperLeg,
        RightLowerLeg,
        RightFoot
      }
      private Dictionary<Bone,HumanBodyBones> bodyBones = new Dictionary<Bone,HumanBodyBones>() {
        { Bone.Hips, HumanBodyBones.Hips },
        { Bone.Spine, HumanBodyBones.Spine },
        { Bone.Chest, HumanBodyBones.Chest },
        { Bone.UpperChest, HumanBodyBones.UpperChest },
        { Bone.Neck, HumanBodyBones.Neck },
        { Bone.Head, HumanBodyBones.Head },
        { Bone.LeftShoulder, HumanBodyBones.LeftShoulder },
        { Bone.LeftUpperArm, HumanBodyBones.LeftUpperArm },
        { Bone.LeftLowerArm, HumanBodyBones.LeftLowerArm },
        { Bone.LeftHand, HumanBodyBones.LeftHand },
        { Bone.LeftUpperLeg, HumanBodyBones.LeftUpperLeg },
        { Bone.LeftLowerLeg, HumanBodyBones.LeftLowerLeg },
        { Bone.LeftFoot, HumanBodyBones.LeftFoot },
        { Bone.RightShoulder, HumanBodyBones.RightShoulder },
        { Bone.RightUpperArm, HumanBodyBones.RightUpperArm },
        { Bone.RightLowerArm, HumanBodyBones.RightLowerArm },
        { Bone.RightHand, HumanBodyBones.RightHand },
        { Bone.RightUpperLeg, HumanBodyBones.RightUpperLeg },
        { Bone.RightLowerLeg, HumanBodyBones.RightLowerLeg },
        { Bone.RightFoot, HumanBodyBones.RightFoot }
      };
      public GameObject humanoid;
      public Vector3 bodyRotation = new Vector3(0,0,0);
      public Bone bone = Bone.LeftUpperArm;
      public float angle = 0;
      public float axisX = 0.0f;
      public float axisY = 1.0f;
      public float axisZ = 0.0f;
      Dictionary <Bone,RigBone> rigBones;
      void Start () {
        rigBones = new Dictionary <Bone,RigBone>();
        foreach (Bone b in Enum.GetValues(typeof(Bone))) {
          rigBones.Add(b, new RigBone(humanoid, bodyBones[b] ));
        }
      }
      void Update () {
        if (rigBones[bone].isValid == false) return;
        rigBones[bone].offset(angle,axisX,axisY,axisZ);
        humanoid.transform.rotation 
          = Quaternion.AngleAxis(bodyRotation.z,new Vector3(0,0,1))
          * Quaternion.AngleAxis(bodyRotation.x,new Vector3(1,0,0))
          * Quaternion.AngleAxis(bodyRotation.y,new Vector3(0,1,0));
      }
    }
    
    
  6. Hierarchy ウィンドウでRigController を選択してから、 Inspectorウインドウで "Rig Control (Script)" コンポーネントを Remove Component します。
  7. Rig Control (Script) の  -> Remove Component
    



  8. ProjectウィンドウのAssets/Scripts/RigControl2 を Hierarchy の RigController の上へドラッグし、Hierarchyの RigController が青い楕円で囲まれている状態でドロップします。



  9. Hierarchy の RigController を選択すると、Inspectorウィンドウに "Rig Control 2 (Script)" コンポーネントが表示されるようになったので、 追加されたことがわかります。 このコンポーネント内の Game Object に操作する Humanoid キャラクター (今回の例では "AsianBoy") を設定します。



  10. をクリックして実行してみます。
  11. この状態で Bone を選択します。 「Boneを選択してから、一旦 Angle を0 としてから、 回転軸(Axis)のX, Y, Zを変更して、それからAngleの値を設定する」のがうまく 値を設定するコツです。 これでそのBoneの固有の座標系において回転軸の回りにAngle角度回転します。







    BodyRotation を (X,Y,Z)=(0,180,0)にすると、Humanoidがカメラ方向を向きます。 この状態で操作した方がイメージをつかみやすいかもしれません。




    [注意] RigControl3.cs で 定義している Bone 列挙型には、 Unity の Animator において「必須ではない(= optional な) Bone」も含まれています。 そのため利用した Humanoid のデータによっては 「割り当てが存在しないoptional なBone の Transform を取得」しようとして 実行時にエラーが出てしまうかもしれません。 そのような場合は、列挙型 Bone の定義から optional なBone (プログラム中で // optional と書かれています)をコメントアウトして下さい。

  12. Sceneを保存します。
  13. 既に rig3.unity シーンを作成していましたので、上書きします。

    File -> Save Scenes
    
  14. ここで説明した Unity のプロジェクトファイルはこちら Humanoid2.zip

各 Bone における座標軸の向きを調べる

Unity の座標系は左手系です。 左手系の座標系では、各軸回りの回転は 「その軸の無限大から原点を見て時計回りが正方向」となります。



各Boneにおいて (Axis X, Axis Y, Axis Z) = (1, 0, 0) の状態で Angle の値を増やしていくと、Boneが回転する方向によって そのBone の局所座標系 (すなわち Transform) のX軸の向きがわかります。 同様に、(Axis X, Axis Y, Axis Z) = (0, 1, 0) の状態ではY軸の向きが、 (Axis X, Axis Y, Axis Z) = (0, 0, 1) の状態ではZ軸の向きがわかります。 この手順を繰り返して、各 Bone の回転軸について調べた結果を次の図に示します。





新田善久

http://nw.tsuda.ac.jp/